『叱る』のではなくて『褒める』のが正しい犬のしつけ
犬のしつけの基本となるのは、褒めることです。逆に絶対にやってはいけないことは叱ることです。今でも『悪いことをしたら、叱るべき』という考えの人もいるようですが、犬のしつけ上、叱るのは意味がないというのが、一般的な定説となってきています。
これは、はたいたりすると、飼い主に対する不信感を増長させるだけということに加えて、そもそも、犬はなぜ、叱られているのか理解できないからです。『これが原因で叱られている』ということを犬に理解させるのは、かなり大変なことのようです。
一方、褒めることで、これが良い行動(飼い主が求めている行動)と伝えることは簡単です。褒めるタイミングさえ間違えなければ、確実に理解してくれます。
問題行動をなおすための犬のしつけ
こんなことを書いている私も、チビを飼い始めた頃、悪さをした時に、つい怒ってしまったことがあります。でも今振り返ってみても、それが効果があったかと言えば、答えはNOです。結局、それでは何も変わりませんでした。
では、問題行動は、どんなふうにして直していくのか?基本的には問題行動と逆の行動を覚えさせるということです。
たとえば、帰宅したとき、興奮して足を噛んでくるという行動を治したい場合、足を噛むという行為を叱るのではなく、そこで自分が望んでいる行動(おすわりなど)をさせて、それが出来た時に、褒めるようにします。それを繰り返せば、自然に望ましい行動を取ってくれるようになります。
問題行動をさせる状況を作らないのも大切な犬のしつけ
もう1つのやりかたは問題行動を起こす状況を作らないということです。
例をあげれば、電源コードを噛んでしまうのを止めさせたいという場合には、壁にコードをテープなどで貼り付けて、犬の手(顔?)が届かないようにしたり、かじり防止のスプレーをかけて、噛む気を起こさせないようにします。
そもそも、問題行動をとらせないようにするという発想です。犬は学習能力が高いので、繰り返し行えば行うほど、それが自然な行動パターンとなります。逆にいえば、行動させなければ、それがパターンになることはありません。
良い行動は何度も繰り返させて、パターンとして身につけさせる
悪い行動はとらせない
これが犬のしつけの基本です。今でも、たまに叱ることでしつけようとしている飼い主さんを見ますが悲しいことです。これは犬のしつけにとってプラスにならないだけでなく、単なる虐めや八つ当たりです。ワンちゃんとの信頼関係を無くすこともつながるので、絶対にNGです。