犬にも定期検診を
私の子供の頃では考えられなかったことですが、今では犬に定期検診を受けさせることが珍しくなくなっています。
考えてみれば、犬の成長ペースは人間とは比較にならないほど早く、従って病気になった時の進行も人間の数倍です。老犬の場合、半年に1回のペースで定期検診を行うことが奨励されているぐらいです。
実際、それまで何ともなかったワンちゃんが発病して数ヶ月で亡くなるといったケースもありますから、そういったことを考えると、定期検診というのは重要です。その重要性は人間以上かもしれないですね。
<いつ頃から受けるの?>
では、定期検診はいつ頃から受ければいいのでしょうか?
子犬の頃から定期的に診てもらうべきという意見もあれば、4歳ぐらいという意見、老犬になってからで十分といった意見もあります。
考え方は人それぞれですし、犬の場合、個体差が大きいので一概には言えないかもしれません。病弱なワンちゃんであれば、コマメに子供の頃から診てもらうべきですし、丈夫なワンちゃんであれば、定期検診はしなくてもいいかもしれません。
昔、私が飼っていた犬は殆ど動物病院にかかることないまま18歳まで生きましたが、こんなケースもあります。
ただ、私自身の経験上、一つだけオススメするとしたら、子犬のうちに一度は診てもらうべきです。早い段階でワンちゃんの健康状態を把握するためです。
我が家のチビのケースなのですが、ほかのワンちゃんと比べて気管支が弱く、のどに炎症を起こしやすいという持病を持っています。
そのため、冬の乾燥や寒さには気をつけているのですが、これは正直、普段の生活からでは分かりません。
吐いたり咳をすることもあるのですが、元気に走り回っているので病気とは思えません。
気管支が弱いという事実を知ったのは、去勢の手術をする際に胸のレントゲンを撮った時です。心臓や胸の状態を確認するために撮ったものが、たまたま気管支の異常発見につながったというわけです。
軽症なのでそれほど心配する段階ではないのですが、この事実を知ったおかげで、日頃のケアも出来ますし、変化にも気がつきやすくなりました。
一度、健康チェックをすれば、犬の健康状態や生まれつきの体質を把握できますから、大きな問題になる前に未然に防ぐことができます。
たとえば、ワンちゃんに珍しくない股関節の脱臼などは、股関節が弱いということを分かっていたら、日頃から足に負担をかけさせないように注意することで防ぐことが可能です。
ワンちゃんの病気の進行が早いといっても、前兆というのがあるので、それを知ることで予防や早期治療につながります。
検診の結果、なんら問題が無いということであれば、それはそれで安心して過ごせますし、次の検診を受ける最適な時期も判断できます。
数万円単位のお金はかかりますが、ワンちゃんの健康のためですし、一度大きな病気をすれば、治療費は検診1回分のお金など軽く越えてしまう額になります。
検診代は決して高い出費ではないので、まずは一度受けてみることをオススメします。
ちなみに人間の検診でも、様々なレベルがあるように犬の検診にも簡易的なものから入念なものまで色々あります。費用も、それによって変わってきますので獣医さんと相談しながら適切なものを選びましょう。